個人開発者のサービスが「素通り」される、たったひとつの構造的な理由

公開して、Xで告知して、アクセス解析を開く。人は来ている。なのに、登録の数字はほとんど動かない。心当たりがあるなら、まず安心してください。これは、あなたのセンスや努力の問題ではありません。ほぼ全員が、判で押したように同じ場所で転びます。

直帰は「不要」と判断された結果ではない

去っていった人の多くは、あなたのサービスを「自分には要らない」と判断したわけではありません。判断すらしていない。価値が目に入る前に、ただ通り過ぎただけです。

ここを取り違えると、改善の方向を間違えます。「魅力が足りないのか」と機能を一つ足す。けれど、止まっているのは機能の手前 ── 最初に読まれる数行のほうです。新しい機能より、トップの一行を書き直すほうが数字を動かすことが珍しくないのは、これが理由です。

なぜ、作った本人ほど書けないのか

そして厄介なのは、その最初の数行を、サービスを世界でいちばんよく知っている人 ── つまりあなた自身が、最もうまく書けないことです。これは謙遜ではなく、構造です。

作った人の頭には、設計の意図も、作り直した裏側も、解こうとした不満も、全部入っています。だから言葉にしようとすると、その全部を伝えたくなる。専門用語も、つい混じる。自分には当たり前のその言葉が、初見の人に通じないことに、気づけません。知っているがゆえに、知らない人の頭の中が想像できなくなる ── 認知に組み込まれたクセで、文章力の問題ではありません。

今日できる、いちばん小さな一歩

直し方を完璧に知る必要は、いまはありません。ひとつだけ。サービスを説明する最初の一文を声に出して読み、その主語が「私たち」や「このサービスは」になっていないか確かめてください。

「私たちは、タスク管理を効率化するツールを提供します」 → 「あなたは、今日やるべきことを、もう探し回らなくてよくなります」

説明している機能は、まったく同じものです。変えたのは、文の向きだけ。それでも、読む人の体に届く感触は、はっきり変わります。

入り口があると気づいていない人と、気づいた人とでは、次に書く一行が、もう違います。まずは、その一行から。


「向きを相手に回す」のは入り口にすぎません。トップページ、動画、メールと、戦場ごとに何をどう書き直すか ── そして AI を相棒にしてそれをどう速く回すかを、一冊で順にたどったのが下記の本です。

#コピーライティング#個人開発#ランディングページ